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EV・PHEVを自宅充電する際の充電用コンセントとは?充電器の種類や工事費用相場などを解説!

EVの充電と設備

EV・PHEVを自宅充電する際の充電用コンセントとは?充電器の種類や工事費用相場などを解説!

2025年12月5日 更新

電気自動車(EV)を買うとき、多くの方が気になるのが「自宅でどうやって充電するの?」という点ではないでしょうか。

外の急速充電スタンドを使うのも便利ですが、やはり自宅で手軽に充電できるようにしておくと、毎日のカーライフがぐっと快適になります。

とはいえ、「EVの自宅充電にはどんなコンセントが必要?」「充電器の種類って?」「工事にはいくらかかるの?」と疑問に思う方も多いはずです。

このコラムでは、EVを自宅で充電するために必要なコンセントや家庭用充電器の種類、そして工事費用の相場を、初めての方にもわかりやすく解説します。

これから電気自動車の購入を考えている方も、すでにEVをお持ちで自宅充電を検討中の方も、ぜひ参考にしてみてください。

EVを自宅で充電する方法とは?

家庭用コンセント(100V・200V)で充電する

もっとも手軽なのが、自宅にあるコンセントを使って充電する方法です。 多くのEVには、家庭用コンセントに差し込める普通充電用ケーブルが付属しています。 差し込むだけで充電できますが、充電速度はゆっくりめ。

  • 100Vコンセント(いわゆる一般的な家庭用): → 1時間あたりの充電量は約1〜2km走行分ほど
  • 200Vコンセント(エアコンなどと同じ電圧): → 1時間あたり約10km前後走れる分を充電可能

もし毎日それほど距離を走らないなら、200Vの家庭用コンセントを設置して夜間に充電しておくだけで十分です。 ただし、200Vコンセントを新たに設置する場合は工事が必要になります。

自宅に設置できるEV充電設備のなかでも「充電用コンセント」はコスパが高い

自宅でEV(電気自動車)を充電するための設備にはいくつか種類がありますが、そのなかでも「充電用コンセント」は設置費用が比較的安いのが大きな特徴です。 とくに製品そのものの価格が安く、5,000円台〜15,000円前後で購入できるものが多くあります。

また、充電用コンセントはほかの充電設備と比べて工事の難易度が低いのもメリットです。分電盤からコンセント設置場所までの距離や配線経路によって工事費は前後しますが、本体価格と設置工事費を合わせておおよそ10万円前後が目安です。

比較的手軽に導入できることから、初めて自宅にEV充電環境を整える方にも人気の方法です。

EV充電には専用コンセントの新設工事が必要な理由

自宅でEVを充電する場合、たとえ200Vの電源が使える家であっても、駐車スペースの近くに安全に使える専用コンセントを設置することが基本です。

これは、既存のコンセントや家の分電盤から直接EVをつなぐのは危険だからです。

専用コンセントを新設する工事では、以下のような作業が行われます。

  • 分電盤から駐車位置までの配線引き込み:家の中から駐車スペースまで、安全に電気を届けるための配線を通します。
  • 屋外用の防雨・防塵対応コンセント設置:雨やほこりから電源を守る専用のコンセントを取り付けます。
  • 専用回路の設置:EVの充電は電力を多く使うため、ほかの家電と分けた専用回路を設けることで、ブレーカー落ちを防ぎ、安全に充電できます。

このように、200Vだからといって工事が不要になるわけではありません。駐車スペースの位置や安全性を考えると、多くの場合は工事が必要になります。

充電用コンセントの相場と代表的な製品例

充電用コンセントの価格は、メーカーや機能によって多少の差がありますが、一般的には5,000円台から15,000円程度が目安です。

パナソニック「EV・PHEV充電用 屋外コンセント」

そのなかでも代表的な製品として挙げられるのが、パナソニックの「EV・PHEV充電用 屋外コンセント」です。スタンダードタイプで、価格は5,500円と比較的手に取りやすい水準になっています。

この製品は、充電ケーブルのプラグを回転させずに差し込むだけでロックできる構造を採用しており、片手でも抜き差ししやすいのが特長です。

使い勝手に配慮された設計ながらも価格が抑えられており、初めて自宅に充電設備を導入する方にとっても導入しやすいモデルといえます。

参考:[EV・PHEV充電用] 屋外コンセント | ラインアップ | [EV・PHEV 充電用]充電設備(ELSEEVなど) | Panasonic

パナソニック「EV・PHEV充電用 カバー付屋外コンセント」

少し価格が高めのモデルとしては、パナソニックの「EV・PHEV充電用 カバー付屋外コンセント」があります。こちらは名前の通り「保護カバー」付きで、さらに「簡易鍵」もついているのがポイントです。

保護カバーを閉めて簡易鍵をかければ、コンセントや充電中のケーブルをいたずらや盗難から守れます。さらに本体下部には市販の南京錠を取り付けられる穴もあるので、もっとしっかりロックしたいときにも安心です。

価格は13,750円とスタンダードタイプとくらべて高額になりますが、それでもほかの充電設備と比べるとお手頃です。寒い時期には、カバーがあることでコンセントの凍結も防ぎやすくなっています。

使い勝手もバッチリで、充電ケーブルのプラグを差し込むだけで自動でロックされるので、片手でも簡単に抜き差しできます。初めて自宅に充電設備を置く方でも、安全性と使いやすさを両立できるおすすめのモデルです。

参考:[EV・PHEV充電用] カバー付屋外コンセント | ラインアップ | [EV・PHEV 充電用]充電設備(ELSEEVなど) | Panasonic

充電用コンセントの新設工事費用の目安

自宅に充電用コンセントを新設する場合の費用は、製品代と工事費を合わせておおよそ10万円前後が目安です。ただし、自宅の環境や条件によって費用は前後します。

たとえば、分電盤からコンセント設置場所まで距離があると、その分配線が長くなるため工事費が高くなることがあります。

また、駐車場がコンセントから離れすぎている場合は、標準の車載充電ケーブルでは届かず、より長いケーブルが必要になることもあります。設置場所を決める際は、施工業者としっかり相談することが大切です。

充電用コンセントを設置する前に知っておきたいこと

自宅に充電用コンセントを設置するのは、比較的手軽にできる充電設備ですが、電気工事を伴うため最低限知っておきたいポイントがあります。ここでは特に重要な2つのポイントを紹介します。

1. 自宅の環境によって工事内容や費用が変わる

充電用コンセントの設置工事は、住宅の状況によって内容や費用が変わります。まず、自宅の環境を確認しておくことが大切です。

  • 戸建住宅の場合:基本的に設置可能です。ただし、分電盤の位置やコンセント設置場所までの距離によって工事の手間や費用が変わります。
  • マンションや集合住宅の場合:設置は可能ですが、大家さんや管理組合、他の住民との合意が必要です。費用負担や設置方法について事前に相談しておきましょう。

戸建住宅でも、200Vの充電用コンセントを設置する場合は、基本的に以下の3つの作業が必要です。

  1. 専用ブレーカーの設置
  2. 配線の敷設
  3. 充電用コンセントの取り付け

分電盤の状況や設置場所までの距離によって作業の難易度や工数も変わるため、施工業者による現地調査と見積もりは必須です。

2. 設置工事には資格が必要

「DIYで自分で取り付けられないかな?」と思う方もいるかもしれません。ホームセンターで工具を揃えれば挑戦できそうに見えますが、電気工事は資格を持たない人が行うと法律違反になります。

充電設備の設置には、第二種電気工事士以上の資格が必要です。この資格を持っていない人が工事をすると、感電や漏電による火災などのリスクがあります。そのため、充電用コンセントの設置は必ず資格を持つ施工業者に依頼しましょう。

3. 追加で知っておくと便利なポイント

設置場所のシミュレーション/ケーブル長さの確認

車載充電ケーブルの長さは車種やメーカーによって異なります。一般的には7m程度が標準ですが、3mから15m程度の製品や、巻き取り式のリールタイプまでさまざまな長さがあります。

自宅の充電設備や駐車スペースまでの距離に合わせて、5m・7m・10mなどの長さから選ぶことが推奨されます。足りない場合は延長コードではなく、より長いケーブルを別途購入する必要があります。

どの位置にコンセントを設置すればよいか迷ったときは、トヨタ自動車が提供している「自宅充電設備工事費シミュレーター」などを使うのがおすすめです。

駐車位置やケーブルの長さをシミュレーションして、最適な設置方法を事前に確認できます。

参考:充電設備 工事費シミュレーター | E-TOYOTA Life | トヨタ自動車WEBサイト

屋外環境への配慮

充電用コンセントは屋外に設置する場合が多いため、防雨・防水対応かどうかも確認しておくと安心です。

充電用コンセント設置工事の流れ

自宅にEV充電用コンセントを新設する場合、工事は大きく分けて以下の3つのステップで進みます。初めての方でもイメージしやすいように、順番に解説します。

1. 業者選定

まずは施工を依頼する業者を選びます。

  • 電気工事の資格を持った業者であること(第二種電気工事士以上)を確認する
  • EV充電設備の施工経験がある業者だと安心
  • 複数の業者から見積もりを取って比較する

施工費用や工事内容に差が出る場合があるため、見積もりの比較は必ず行いましょう。

2. 現地調査

業者が実際に自宅に来て、設置場所や分電盤の状況、配線経路などを確認します。

  • 分電盤からコンセントまでの距離
  • 配線の取り回しや工事の難易度
  • 駐車位置やケーブルの長さが十分か

この調査により、工事に必要な材料や工数、最終的な費用がはっきりします。現地調査は正確な見積もりと安全な施工のために必須です。

3. 契約と施工・工事立ち合い

現地調査後に見積もりや工事内容を確認し、契約を結びます。契約後は実際の施工が始まります。

  • 専用ブレーカーの設置
  • 配線の敷設
  • 充電用コンセントの取り付け

施工中は立ち合いをして、業者に疑問点や確認したいことを質問できるようにしておくと安心です。工事が完了したら、動作確認も忘れずに行いましょう。

この流れを知っておくと、初めての方でもスムーズに充電用コンセントを設置できます。施工業者とのやり取りや立ち合い時のポイントを押さえて、安全で使いやすい充電環境を整えましょう。

EVライフをもっと快適に!自宅充電と料金プランのチェック

自宅に充電用コンセントを設置し、充電環境を整えることは、EVオーナーにとって快適なEVライフを送る第一歩です。しかし、充電設備を整えるだけでなく、

充電する時間やライフスタイルに合わせた電気料金プランの見直しも大切です。

例えば、夜間に自宅で充電することが多い方は、夜間料金が割安なプランに切り替えることで、充電コストを抑えることができます。

逆に日中に充電する機会が多い方は、昼間の料金や再生可能エネルギーとの組み合わせを考えたプランを検討するのもおすすめです。

EVeeでは昼間の充電料金がおトクなデイタイムバリュープランや夜に充電する方向けの毎晩快適充電プランなどを取り揃えています。ぜひ一度、各電力プラン一覧をチェックしてみてください!

自宅充電用コンセントの設置にあわせて電気料金プランを見直すことで、より経済的で快適なEVライフを実現できます。

EVオーナーとして自宅充電の準備を整えつつ、自分のライフスタイルに合った料金プランの選択もぜひ検討してみてください。