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中古のEV(電気自動車)って実際どうなの?メリット・デメリットと失敗しない選び方を徹底解説

EVの基礎知識・導入編

中古のEV(電気自動車)って実際どうなの?メリット・デメリットと失敗しない選び方を徹底解説

2025年12月26日 更新

ガソリン価格の高騰や維持費の見直しをきっかけに、EVに興味を持たれる方も多いでしょう。

その中で、EVの新車と中古車どちらが良いか検討され、最近「中古のEV(電気自動車)」を候補とする人が一気に増えています。 

一方で、

  • バッテリーは大丈夫?
  • 中古EVって実際どれくらい走るの?
  • 充電って不便じゃない?
  • そもそも中古で買う価値はあるの?

と、初めてEVに触れる人ほど分からないことが多く、不安が先に立ちやすいジャンルでもあります。

実際、中古のEVは“合う人には驚くほどおトク”、けれど“向かない人にはストレスが大きい”。 つまり 向き不向きが非常にハッキリしたクルマ なんです。

こちらのコラムでは「中古EVのメリット・デメリット」に加えて、特に大きな判断材料となる“バッテリーの状態(SOH・SOC)”や、失敗しない選び方、注意点までわかりやすく解説します。

「中古EVが気になるけど、正直よくわからない……」 そんな方に、

  • 自分にEVが向いているか
  • 中古EVを選ぶ際に何を見ればいいか
  • バッテリーの“良し悪し”を自分で判断できるか

をポイントをおさえて理解いただければと思います。

では、まずは中古EVのメリット・デメリットから見ていきましょう。

EVを中古で買うメリットとデメリットは?

EV(電気自動車)は新車価格こそ高めですが、中古市場では「値落ちが早い」ことで知られています。

ガソリン車に比べてリセールバリューが安定しづらく、中古価格が大きく下がりやすいため、「おトクにEVを試せる」選択肢として注目されています。

一方で、中古EVは“買い方さえ間違えなければ非常に賢い買い物”ですが、バッテリーの状態や充電環境など、ガソリン車とは違うポイントを押さえておく必要があるのも事実です。

まずは、中古EVのメリットとデメリットを整理してみましょう。

中古EVのメリット

価格と維持費の安さ

EVは新車価格が高い分、中古に落ちたときの値下がり幅が大きく、同じ予算でもワンランク上の車種を狙えるのが魅力です。

さらに、ガソリン代が不要で点検費も比較的安いため、毎月の維持費をしっかり抑えられるというメリットもあります。

税金・維持費で有利 ― EVならではの税制優遇

まず注目すべきは、電気自動車(EV)が受けられる税制優遇です。一般的なガソリン車に比べて、以下のように税金面で負担が大きく軽くなる可能性があります。

  • グリーン化特例:毎年の自動車税、軽自動車税を最大75%軽減
  • エコカー減税:車検時の自動車重量税を100%免税

CEV(クリーンエネルギー自動車)補助金は原則として新車購入を対象に補助金を支給していますので、利用できません。

ただし自治体によっては中古のEV購入でも購入金額へ補助を出してくれることもありますので、念のためチェックしておくとよいでしょう。

中古ならでは ― “初めてのEV” にちょうど良い “ハードルの低さ”

中古でEVを買う最大の魅力のひとつは、「EVってどんなものか」を低リスクで試せる ことです。

新車でEVを買うと、どうしても初期投資が大きくなりがちですが、中古ならそのハードルを大きく下げられます。

  • 価格が抑えられることで、初期投資の負担が軽い新車のEVはどうしても高価格ですが、中古ならガソリン車と近い、あるいは手の届きやすい価格帯で購入可能。これにより、「まずは乗ってみて、生活と合うか」を手頃なコストで試せます。
  • ライフスタイルとの相性を見やすい レンタルや試乗だけでは、「毎日の通勤・買い物・休日の使い方」といった日常のライフスタイルにEVが合うかは判断しづらいもの。中古で購入すれば、自宅充電や週末の買い出し、高速道路利用など、実際の使い勝手をじっくり見極められます。
  • 失敗のリスクを抑えられる もし「やっぱり不便」「体感が合わない」と感じても、新車ほどのコストをかけていないため、心理的・経済的なコストが少なく済みます。初めてのEVとして“お試し”あるいは“ステップ”として中古EVを選ぶのは、合理的な判断です。

特に、「初めてのEVで、しかも価格を抑えたい」「まずは暮らしに合うか確かめたい」という人にとって、中古EVは“最もバランスの良い入り口”になる可能性があります。

中古EVのデメリット

中古は“補助金が受けられない”

EVの新車購入では、国や自治体の補助金(CEV補助金など)が用意されており、数十万円単位で支援が受けられることがあります。

しかし、中古車の場合は基本的にこの補助金が対象外。 そのため、新車と比較すると「購入時の実質負担額(=補助金を差し引いた価格)」の差が小さく感じるケースもあります。

とはいえ、中古EVはそもそも価格が大幅に落ちているため、 “補助金なしでも安い”=初期費用を抑えやすい というメリットも裏返しで成立します。

ただし「補助金を活用して安く買いたい」と考える人にとっては、中古では受けられない点はデメリットになります。

バッテリー劣化が個体差の大きなポイント(SOHの理解が必須)

EVの“心臓部”はバッテリーです。中古EVではバッテリーが消耗してしまっています。

これはガソリン車でいう“エンジンの体力”に近く、バッテリーの劣化度合いによって走れる距離(航続距離)が大きく変わるため、必ず状態を確認する必要があります。

この“バッテリーの元気さ”を示す数字が SOH(State of Health)。 中古EVではこのSOHを理解しておくことが非常に大切です。

参考:SOHについては詳しくこちらのコラムで解説をしていますので是非参考にしてください。

特に影響が出るのは「航続距離」です。 同じモデルでも、SOHの違いで実際に走れる距離が大きく変わるため、

  • 通勤距離が長い
  • 週末に遠出が多い
  • 充電設備が自宅にない

という人にとっては、バッテリー劣化は無視できない要素となります。

ナビ・安全装備など「機能やソフトが古い」

中古EVは年式によって、搭載されている機能や装備が古い というデメリットもあります。

特にEVは“ソフトウェアで性能が変わる”部分が大きいため、 新しいモデルほどバッテリー制御・安全機能・走りの最適化が進んでいる 傾向があります。

そのため、中古EVを選ぶ際は 「価格が安い=機能も古い可能性が高い」 と理解しておくことが重要です。

中古EVの選び方

中古EVは「価格の安さ」が魅力ですが、ガソリン車と違って見るべきポイントがいくつかあります。特に重要なのが、バッテリー状態・充電性能・使用環境との相性 の3つです。

ここでは EV 初心者でも失敗しないための判断基準を、できる限りわかりやすく整理して解説します。

モデルと価格帯 — 自分の用途に合った“相場感”で選ぶ

中古EVを選ぶ際、まず押さえるべきなのは「どのモデルを/どの価格帯で買うか」です。 目的やライフスタイルに応じて、おおまかな目安を押さえておきましょう。

  • 日常の通勤・買い物中心、街乗りメイン ⇒ コンパクト〜普通サイズのEV。価格帯も比較的手頃。
  • 週末の遠出も視野、長距離走行あり ⇒ 航続距離の長いモデルを選ぶ必要。
  • 予算を抑えつつEVを“まず体験”⇒ “お買い得〜割安”相場のモデルや年式・走行距離のやや高めのものも選択肢。

ただし、「安ければいい」「走行距離が短ければ安心」というだけでは不十分です。

なぜなら EV はガソリン車と違って、「バッテリー性能」「充電規格/速度」「ソフトウェアの世代」など、“走る以外の要素” が価値を左右するからです。

モデルを選ぶときは、単に「安さ」や「年式」だけでなく、「そのモデルが持つスペック(航続距離、充電仕様、バッテリー容量)」と自分の使用目的のすり合わせ を第一条件にしましょう。

走行距離とバッテリーの状態(SOH) — “見えない消耗”を見抜く

中古EVを買う上で、最も重要かつ難しいのが「バッテリーの状態」です。

特に以下をチェックすることを強く推奨します。

  • SOH(State of Health):バッテリーが新品時と比べどの程度“健康か”を示す指標。これが良好なら「買い」で、低ければ慎重になるべきでしょう。
  • 走行距離(オドメーター)だけでは不十分:ガソリン車では「走行距離=使い込まれ度」の目安になりやすいですが、EVは「充放電回数」「急速充電の頻度」「使われ方(通勤か、遠出かなど)」で劣化の進みが異なることが多いです。実際、走行距離が短くてもバッテリーが疲弊しているケースもあります。
  • 試乗・診断で「実走の航続距離」を確認:満充電後の表示レンジや、実際の通勤/買い物を想定したテスト走行で、「どれくらい走れそうか」を把握するのが安全。

もし販売店が SOHの情報を出してくれない、あるいは 充電履歴が不明 といった場合は、購入を再考する価値があります。

中古EVは「見える部分」以上に「見えない消耗」が価値を左右します。

信頼できる販売店を選ぶ — “情報の透明性”と“整備の信頼性”がカギ

中古EVはガソリン車以上に、販売店(または売り手)の“信頼性・知見”が重要になります。なぜなら、バッテリー状態や過去の使われ方など「見えにくい情報」が、クルマの価値を大きく左右するからです。

信頼できる販売店の条件としては、たとえば:

  • バッテリー診断レポート(SOHや過去の充電/使用履歴)を提示できる
  • 過去の整備・修理履歴、事故歴、充電設備の有無、使用用途などを確認・記録している
  • 試乗や診断をきちんと行わせてくれる/顧客がチェックできる環境を提供している
  • 中古EVの特性に詳しいスタッフがいる(EV専用整備経験あり、電池保証の説明ができる、充電インフラ事情に詳しい、など)

特にバッテリー劣化や事故歴など“見えづらいリスク”があるEVでは、 「提示情報の透明さ」「整備・診断の体制」「アフターケアの信頼性」 が中古購入の成功率を大きく左右します。

これは単に“安い中古車を見つける”以上に重要な要素なので、購入前に販売店で以下のようにチェックするのが望ましいです。

  • SOHレポートの提示を求める/OBDツールによる診断を許可してもらう
  • 過去の充電・使用履歴や修理履歴の確認
  • 保証の有無・バッテリー保証の残り期間の確認
  • 車両の外観・構造、修復歴の有無、過去の事故歴チェック

ガソリン車での中古車購入の際と似ている点もありますが、ライフスタイルに合ったモデルか、バッテリーの健康状態などEVならではのチェックポイントもありますので気を付けておきましょう。

EVの中古はどんな人に適している?

中古EVは、次のような方に特に向いています。

  • 「新車EVは高くて手が届かない…」と感じている人 中古なら初期費用を大きく抑えつつ、EVの便利さそのままで乗り始められます。
  • まずは“お試し”でEV生活を経験してみたい人 いきなり新車で挑戦するより、ハードルが低くライフスタイルとの相性を確かめやすい選択です。
  • 防災意識があり、走行だけでなく“蓄電池としての活用”も考えている人 災害時の給電や非常用電源として活用できるモデルも多く、EVならではの付加価値を感じやすい層です。
  • 普段は通勤・買い物などの日常利用が中心の人 都市部や近距離移動が多い環境なら、航続距離の不安も少なくメリットを最大限生かせます。

EVの中古車は、選び方次第で“おトクな選択肢”になりうる

ここまで、中古EVの特徴やメリット・デメリット、選び方のポイントについて紹介してきました。

中古EVは、日常使いが中心であれば多くの場合まったく問題なく活用できる上に、 新車よりも価格を抑えられたり、家庭の蓄電リソースとして活用できたりと、魅力的な側面があります。

一方で、

  • 新車EVのような補助金が受けられない
  • バッテリー劣化(SOH低下)がある
  • ソフトウェアや機能が最新ではないケースがある など、注意すべき点も確かに存在します。

だからこそ、 自分の使い方(通勤・買い物・週末の距離感・災害時の備えなど)と、中古EVの状態(SOH、走行距離、充電仕様)を照らし合わせて選ぶことが大切です。

しっかり選べば、新車EVよりもずっと手軽に電気自動車のある暮らしを始められます。 あなたの生活に「ちょうどいいEV」は、中古の中にこそ見つかるかもしれません。

EVを買ったら「自宅充電」もセットで考えよう

中古EVを選ぶ多くの人は、普段使い(通勤・買い物)を中心に想定しているはず。その場合、自宅での普通充電がもっとも便利で、EV生活の満足度も大きく上がります。

ただし、自宅で充電する時間が増えると、その分の電気代も変わってきます。 EVの導入は、家の電力プランを見直す絶好のタイミングでもあります。

たとえば――

EVeeでは、EVオーナーの暮らし方に合わせて電気代を賢く節約できる専用プランを用意しています。 中古EVでEVデビューをするなら、クルマ選びと同じくらい“充電環境づくり”にも目を向けてみてください。