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EVの基礎知識・導入編
EV(電気自動車)バッテリーの寿命はどれくらい?劣化の原因と長持ちさせるポイントを解説
2026年1月9日 更新
電気自動車(EV)に興味はあるけれど、
- 「バッテリーって何年くらいもつの?」
- 「走行距離はどれくらいまで大丈夫?」
と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
ガソリン車ならエンジンの寿命が何となくイメージできますが、EVの場合はバッテリーが“心臓部”。ここがどれくらい使えるのかは、購入前にしっかり知っておきたいポイントですよね。
実際のところ、EVのバッテリーはある日突然使えなくなるわけではありません。少しずつ劣化しながら、走行距離や使い勝手に変化が出てくるのが特徴です。
そのため、「何年」「何km」といった目安を正しく理解しておくことが、後悔しないEV選びにつながります。
この記事では、EVバッテリーの寿命は何年くらいなのか、どれくらい走れるのかといった基本から、メーカー保証の考え方、寿命の判断基準までを分かりやすく解説していきます。
EVを検討中の方が、安心して次の一歩を踏み出せるような情報をまとめました。
EVバッテリーは「8年または16万km」 が寿命の目安
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一般的には、 「8年または16万km」 が寿命の目安とされています。メーカーによっては 「8年または24万km」 と、より長く保証する場合もあります。
バッテリーは時間や使い方によって徐々に性能が落ちていきますが、突然使えなくなるわけではなく、少しずつ走れる距離が短くなるのが特徴です。
参考:EV・PHEV 8年16万km駆動用バッテリー保証 東日本三菱自動車販売株式会社
一般的な自動車と比べるとどうか?
ディーゼル車
一般的にはディーゼルエンジンの寿命は走行距離で約30万km前後、年数で15〜20年程度とされています。一方で、適切に使えば 50万km以上走れる 頑丈さも特徴です。
ただし、排ガス規制によって、今後は走行できる地域が制限されるリスクがあります。
ガソリン車
ガソリン車の寿命はおおよそ15万〜20万km、年数にして10〜15年が目安とされています。タクシーなどでは40万km以上走ることも珍しくありません。
ただし、政府方針により 2035年以降は新車販売ができなくなる 予定のため、将来性の観点では注意が必要です。
参考:ディーゼル車 VS ガソリン車!寿命が長いのはどっち?耐用年数を比較してみた 廃車ひきとり110番
EVのバッテリーはなぜ劣化するのか
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EVのバッテリーを長持ちさせるには、まず「なぜ劣化するのか」を理解することが大切です。代表的な原因は次のとおりです。
充電と放電の繰り返し
リチウムイオン電池は充電と放電を繰り返すうちに、内部素材が変化し、蓄えられるリチウムの量が徐々に減っていきます。スマホと同じく、使い続ける限り劣化は避けられません。
高温環境での使用
バッテリーは高温に弱く、温度が上昇すると内部の化学反応が活発になり、寿命が縮みます。特に真夏の炎天下に長時間置くのは要注意です。
長期間の放置(過放電)
EVを動かさずに放置すると「自己放電」で残量が減り、さらに放置すると「過放電」といってバッテリー内部の素材が損傷する恐れがあります。
バッテリーの劣化状態はSOHで確認しましょう

バッテリーの状態を表す指標には大きく2つあります。 ひとつは「今どれくらい充電されているか」を示す SOC(State of Charge)。
もうひとつは「新品のときと比べて、満充電でどれくらい容量を保てているか」を示す SOH(State of Health) です。どちらも % で表示されます。
EVは上記のような充電と放電を何度も繰り返す、高温環境でしようしてしまう、過放電するなどをしているうちに、素材が少しずつ変質し、蓄えられる電気の量が減ってしまいます。
つまり、SOHの数値が下がる=容量が落ちる=“劣化”が進む ということです。
参考:EVオーナーは必ず覚えておきたい、SOC、SOHの詳しい解説はこちらをご覧ください。
SOHから理解するバッテリー劣化と走行距離の関係
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SOHが重要な指標であるというところから、実際に走行距離にどんな影響をするのか試算してみましょう。
例としてバッテリー容量が20kWhの日産サクラで考えてみます。
日産のサクラは20kWhのバッテリー容量で180km(WLTCモード)の走行が可能となっていますが、この20kWhの容量はSOHが100%のときの話です。
長年乗り続けることでSOHが70%に低下したとしましょう。
すると、バッテリー容量はその限界値が20 × 0.7 = 14 kWhと減ってしまうイメージになります。満充電という言葉は同じでも、実際に溜められる電気の量が減っているということです。
20kWhで180kmの走行ということは電費(燃費)はだいたい9km/kWhになりますが、SOH70%のバッテリーでは満充電時の最大容量が14kWhつまり、航続距離も14 × 9 = 126kmになります。
このように、EVバッテリーのSOH低下によって航続距離が短くなっていくため、SOHを見てバッテリーの寿命やライフスタイルに合わせてEVの買換えを検討する必要があるということです。
参考:日産:サクラ [ SAKURA ] 軽自動車|充電・航続距離|航続距離・バッテリー
SOH70%ほどで新車買換えを検討しましょう
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実際のところ、SOHが何%になったら「寿命」と言えるのかについて、明確な基準があるわけではありません。ただし一つの目安として、SOH70%前後が基準として扱われるケースが多くなっています。
実際、多くの自動車メーカーでは、この水準を意識したバッテリー保証制度を用意しています。
例えばBYDでは、公式サイトで「パワーバッテリーSoH保証」を明示しており、SOH70%以上を保証対象としています。
このことからも、EVバッテリーの状態を判断するうえで、SOH70%はひとつの目安と考えてよいでしょう。
参考:パワーバッテリーSoH延長保証プログラム | BYD Auto Japan株式会社
EVのバッテリー劣化を防ぐポイント
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高速での走行を控える
急激な電力の出し入れはバッテリー温度を上げ、劣化を早めます。 高速道路では特にスピードを出しすぎないことが大切です。
充電残量は30〜80%をキープ
満充電や残量ゼロはバッテリーに負担がかかります。 バッテリーの残量には気を配り、普段は 30〜80% の範囲で使うことが推奨されます。
暑い時期は保管場所に注意
バッテリーは高温環境でダメージを受けてしまう恐れがあります。そのため直射日光を避け、屋根付き駐車場やサンシェードの利用が効果的です。
急速充電器を使いすぎない
急速充電は30分~1時間ほどの間にたくさん充電できるため便利ですが、充電の際に大きな電流がながれることでバッテリーには負荷がかかります。
不可がかかるとバッテリーの温度が高くなってしまうので、不要な際には急速充電ではなく普通充電を利用するなどの工夫をしましょう。
普段は普通充電器で自宅充電を行い、急速充電は遠出した際に充電スタンドで利用するなど、必要な場合にのみ利用するようにしましょう。
参考:EVの急速充電について詳しくはこちらの記事をご参考ください。
バッテリー寿命が来たときの対処法
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EVのバッテリー寿命はそのまま車両の寿命と考えていいでしょう。
バッテリーだけを交換することもできますが、あまり公式な情報がなく、100万円を超える費用になるかと思われますので、新車への買換えが現実出来と考えられます。
早期劣化の場合
走行距離が少なくても劣化する場合があり、多くのメーカーは保証で対応してくれます。 容量が基準以下になれば無償で修理や交換してくれるケースもあります。
走行距離・使用年数が長い場合
バッテリー交換は可能ですが、お伝えしたように交換費用が高額なことが多く、車を乗り換える方が合理的なことも多いです。
今後、海外のように「バッテリー交換が簡単なEV」が日本でも広がれば、選択肢も増える可能性があります。
EVの駆動バッテリーはリチウムイオン電池が主流で、寿命の目安は 8年または16万km。 使い方や環境に気を付ければ寿命を延ばすことも可能です。 万一早く劣化してしまっても、メーカー保証が備わっていれば安心です。
また、普段は負荷の少ない普通充電を使うなど、ちょっとした工夫でバッテリーを長持ちさせることもできます。
EVバッテリーについての正しい知識を身に着け、ご自身のライフスタイルも考えて選択しましょう
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EVは
- 「価格が高い」
- 「充電に時間がかかる」
- 「航続距離が短い」
- 「車重が重い」
などの欠点が指摘されがちですが、これらはすべてバッテリーに起因する課題です。
一方で、近年はリン酸鉄系リチウムイオンバッテリーの普及などにより、EV用バッテリーの低価格化が進んできました。
充電に時間がかかる点についても、EVは必ず満充電にする必要はなく、使い方に応じた充電が可能です。航続距離についても、実際の利用シーンを踏まえれば、過度に長い距離を求める必要はないケースが多いでしょう。
大容量バッテリーは航続距離を伸ばす一方で、車両価格や重量の増加につながります。そのため、EVではライフスタイルに合ったバッテリー容量を選ぶという考え方が重要になっています。
最近は小回りが利き長距離運転を想定しないライフスタイルでの、一人乗りEVも人気があります。その場合にはバッテリー容量も小さくて問題なく、また急速充電のニーズもあまりないため劣化を気にするシーンも少なくなるでしょう。
参考:一人乗りEVとは?そのメリットなど詳しくはこちらのコラムをご覧ください
EVバッテリーの寿命は、不安に感じられがちなテーマですが、技術の進化や使い方の工夫によって、実用上は十分な水準に近づいています。
必要以上に心配するのではなく、バッテリーの特性を理解し、自分のライフスタイルに合った使い方をすることが大切です。
今後さらに技術が進めば、EVは長く安心して使える選択肢として、ますます身近な存在になっていくでしょう。




