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EVの基礎知識・導入編
EV(電気自動車)の仕組みをわかりやすく解説|どうやって走る?エンジン車との違い
2026年1月23日 更新
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EV(電気自動車)という言葉を、最近よく耳にするようになりましたよね。
ガソリンを使わずに走る車、環境にやさしい車というイメージはあるものの、「実際にどういう仕組みで走っているのかはよく分からない」という方も多いのではないでしょうか。
EV(電気自動車)は、バッテリーにためた電気を使ってモーターを回し、タイヤを動かす車です。
ガソリン車のようにエンジンで燃料を燃やすのではなく、電気の力だけで走るという点が大きな特徴です。そのため、走行中の音が静かで、排気ガスも出ません。
とはいえ、 「エンジン車と何がどう違うの?」、「充電はどうやって行うの?」、「EVならではの部品って何?」 といった疑問を持つのは自然なことです。
このコラムでは、電気自動車の基本的な仕組みを中心に、
- ガソリン車との違い
- モーターやバッテリーなど主要部品の役割
- 充電の仕組みや種類
- 仕組みから見えてくるEVのメリット
を、専門知識がなくても理解できるよう、やさしく解説していきます。
- 「電気自動車がどうやって走っているのかを知りたい」
- 「これからEVを検討する前に、まず仕組みを理解したい」
そんな方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
EVが動く仕組みとは?

EV(電気自動車)が走る仕組みは、実はとてもシンプルです。一言でいうと、バッテリーにためた電気を使ってモーターを回し、その力で車を動かしているのがEVです。
ガソリン車のように燃料を燃やして動力を生み出すわけではないため、構造が分かりやすく、無駄が少ないという特徴があります。
なお、「電気自動車(EV)」という言葉は、実は一種類の車を指しているわけではありません。 EVという呼び方の中には、電気だけで走るBEV(バッテリー式電気自動車)のほかにも、
- エンジンとモーターを併用するHV(ハイブリッド車)
- 外部充電もできるPHEV(プラグインハイブリッド車)
- 水素で発電して走るFCV(燃料電池車)
など、いくつかの種類が含まれています。
この記事では、「電気をためてモーターで走る車」という共通する仕組みを軸に解説していますが、 EVの種類ごとの違いについては、別記事で詳しく解説しています。
▶ 電気自動車(EV)の種類(BEV・HV・PHEV・FCV)の違いはこちら
EVはバッテリーに貯めた電気だけを使って走る
EVのエネルギー源は、車に搭載された大容量のバッテリーです。このバッテリーにあらかじめ電気をためておき、走行中はその電気を使ってモーターを動かします。
流れとしては、とても単純です。
- バッテリーに電気がたまる
- 電気がモーターに送られる
- モーターが回転し、タイヤが動く
このように、電気(バッテリー) → モーター → 走行というシンプルな仕組みでEVは走っています。
エンジン車との違いで見る、EVの動く仕組み
EVの仕組みを理解するには、ガソリン車(エンジン車)と比べると分かりやすくなります。
ガソリン車は「燃やす力」で走る
ガソリン車は、 ガソリンを燃焼させ、その爆発の力でエンジンを回して走る仕組みです。
エンジン内部では常に燃焼が起きているため、音や振動が発生します。
EVは「電気の力」で直接走る
一方、EVは、 電気を使ってモーターを回し、その回転力をそのままタイヤに伝える仕組みです。
燃焼や爆発がないため、走行音が静かで、振動も少ないという特徴があります。
エンジン車でも補助的に電気は使われている
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「EVは電気、ガソリン車はガソリンだけ」と思われがちですが、実はガソリン車でも電気は使われています。
例えば、
- ライト
- ワイパー
- カーナビ
- エアコン
- パワーウィンドウ
などは、バッテリーの電気で動いています。
ただし、ガソリン車の場合、走るための主役はあくまでエンジンです。これに対してEVは、走行そのものを電気だけでまかなっている点が大きな違いです。
紛らわしくならないように、ガソリン車で使われるバッテリーを補機バッテリーと呼んでいます。対して、EVに搭載されるバッテリーは駆動用(高電圧)バッテリーと呼んでいます。
EVは仕組みがシンプルだから分かりやすい
EVは、エンジン車と比べると、部品点数が少なく、構造がシンプルです。
- 燃料を燃やす工程がない
- エンジンや複雑な変速機がない
- 電気をそのまま動力に変えている
このシンプルな仕組みこそが、 静かさ・効率の良さ・メンテナンス性といったEVの特徴につながっています。
EVならではの3大部品の役割を解説
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電気自動車(EV)は仕組みがシンプルとはいえ、走るために欠かせない重要な部品があります。中でもEVの心臓部ともいえるのが、
- 「モーター」
- 「バッテリー」
- 「コントローラー」
の3つです。
それぞれの役割を知ることで、EVがどのように電気を使って走っているのかが、よりはっきり見えてきます。
(1)モーター|電気を走る力に変える装置
モーターは、EVを実際に動かすための動力源です。ガソリン車でいうエンジンの役割を担っています。
EVでは、バッテリーから送られてきた電気を使ってモーターが回転し、 その回転の力がタイヤに伝わることで車が前に進みます。
モーターの大きな特徴は、
- アクセルを踏んだ瞬間から力を出せる
- 回転がスムーズで振動が少ない
といった点です。このためEVは、発進がなめらかで、静かな走り心地を実現しています。
(2)バッテリー|電気をためておく「電気のタンク」
バッテリーは、EVに必要な電気をためておく装置です。ガソリン車における「燃料タンク」に近い存在と考えると分かりやすいでしょう。
EVのバッテリーは、
- 外部から充電した電気
- 回生ブレーキで回収した電気
をためておき、走行中にモーターへ電気を供給します。
このバッテリーの容量が大きいほど、一回の充電で走れる距離(航続距離)が長くなるということになります。
(3)コントローラー(インバーター)|電気を制御する司令塔
コントローラー(インバーター)は、バッテリーとモーターの間で電気を調整する役割を持つ部品です。
アクセルを少し踏んだとき、強く踏み込んだとき、 それぞれで必要な電気の量は異なります。
コントローラーは、 「今、どれくらいの力が必要か」を判断し、 モーターに送る電気の量や流れを細かく制御しています。
この制御があるからこそ、
- 無駄な電気を使わず
- 安定した加速や減速ができる
という、EVならではの走行性能が実現しています。
EVは3つの部品が連携して走っている

EVは、
- バッテリーが電気をためる
- コントローラーが電気を調整する
- モーターが走る力に変える
という役割分担によって動いています。
それぞれの部品が連携することで、シンプルで効率の良い走行が可能になっているのです。
EVはどうやって充電される?仕組みと種類を解説
電気自動車(EV)を検討する際に、特に気になるのが「充電はどうやって行うのか?」という点ではないでしょうか。
EVはガソリンを入れる代わりに、電気をバッテリーに充電して走ります。その充電方法には、いくつかの種類があります。
(1)外部からの充電の仕組み
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EVの基本となるのが、外部の電源から電気を取り込み、バッテリーにためる充電方法です。主に「普通充電」と「急速充電」の2種類があります。
① 普通充電|自宅や施設で行う基本の充電方法
普通充電は、家庭用や施設の電源を使って、ゆっくり充電する方法です。
- 自宅のコンセント
- 商業施設や宿泊施設の充電設備
などで利用されることが多く、日常使いの充電方法として位置づけられています。
充電には時間がかかりますが、 バッテリーへの負担が比較的少ないというメリットがあります。
「夜のあいだに充電して、朝には満充電」という使い方をする人も多く、 生活リズムに合わせやすい充電方法です。
② 急速充電|短時間で充電できる仕組み
急速充電は、短時間で多くの電気をバッテリーに送り込む充電方法です。
- 高速道路のサービスエリア
- 道の駅
- 一部の商業施設
などに設置されており、外出先での充電に向いています。
短時間で充電できる反面、 普通充電に比べるとバッテリーへの負荷が大きいという特徴があります。そのため、日常的には普通充電、必要なときに急速充電を使う、という使い分けが一般的です。
なお、急速充電の仕組みや普通充電との違い、使い分けの考え方については、別記事で詳しく解説しています。
(2)回生ブレーキによる充電の仕組み
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EVならではの仕組みとして注目されているのが、回生ブレーキです。
回生ブレーキとは、 減速やブレーキ時に発生する運動エネルギーを電気に変えて、バッテリーに戻す仕組みです。
本来、ブレーキをかけたときのエネルギーは熱として失われますが、 EVではそのエネルギーを再利用することができます。
この仕組みによって、
- エネルギー効率が高まる
- 電費(ガソリン車における燃費)が良くなる
といったメリットが生まれています。
EV充電は「使い分け」がポイント
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EVの充電は、
- 日常は普通充電
- 外出先や緊急時は急速充電
- 走行中は回生ブレーキで電気を回収
というように、複数の仕組みを組み合わせて使うのが基本です。
この充電の仕組みを理解しておくことで、 EVをより安心して、無理なく使うことができるようになります。
「仕組み」から見える、EVならではのメリット
電気自動車(EV)のメリットは、性能や流行によるものではなく、 EVがどのような仕組みで動いているかから自然に生まれています。
ここでは、EVの構造や制御の仕組みそのものが生み出すメリットに絞って解説します。
① パーツが少なく、構造がシンプルだからできること
EVは、エンジン車と比べて必要な部品が少なく、構造がとてもシンプルです。
- 燃料を燃やすエンジンがない
- 排気系や複雑な変速機が不要
- 動力の流れが「電気 → モーター」と単純
このシンプルな構造によって、車づくりの自由度が大きく広がっています。
デザインの自由度が高い
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大きなエンジンや排気系を前提にしなくてよいため、
- フロント部分を短くできる
- 車内空間を広く確保しやすい
- 床下にバッテリーを配置できる
など、従来の車の形にとらわれないデザインが可能になります。 これは、EVの仕組みがもたらす大きな特徴です。
すべてを電気で統制するため、自動運転と相性が良い
EVは、走る・止まる・加速するといった動作を、 すべて電気信号で制御している車です。
アクセルやブレーキの操作は、 電子的な指示としてモーターや制御装置に伝えられます。
この仕組みにより、
- コンピューター制御と親和性が高い
- 動作の予測や制御がしやすい
- 自動運転技術を組み込みやすい
といった特徴が生まれ、 将来的な自動運転の進化を支える車としてEVが注目されている理由にもなっています。
② 燃焼しない仕組みだから、排気が出ない
EVは、ガソリンや軽油を燃やす工程がない車です。 そのため、走行中に
- 排気ガス
- 二酸化炭素(CO2)
- 燃焼によるにおいや煙
を一切出しません。
これは環境面だけでなく、 都市部や住宅街で使いやすい車であることにもつながっています。
③ モーター駆動だから、運転しやすい
EVは、モーターで直接タイヤを動かす仕組みのため、 運転操作がとてもスムーズです。
- アクセル操作に対する反応が分かりやすい
- 変速ショックがない
- 発進・低速走行が安定している
といった特徴があり、 運転に慣れていない人でも扱いやすいと感じやすい車です。この運転しやすさも、 「電気で制御する」というEVの仕組みから生まれています。
電気自動車は「仕組み」を知ると選びやすくなる
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電気自動車(EV)は、バッテリーにためた電気でモーターを動かすという、 とてもシンプルな仕組みの車です。
この仕組みから、
- パーツが少なく、構造がシンプル
- デザインや設計の自由度が高い
- すべてを電気で制御でき、自動運転との相性が良い
- 燃焼しないため排気が出ない
- モーター駆動で運転しやすい
といった、EVならではの特徴が生まれています。
EVは、単に「新しい車」や「環境にやさしい車」ではありません。どういう仕組みで動いているかを知ることで、自分の使い方に合うかどうかが見えてくる車です。
これから電気自動車を検討する際は、ぜひスペックや価格だけでなく、「仕組み」という視点からも見てみてください。
そうすることで、EVの良さや可能性を、より納得して判断できるはずです。




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